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堀口恭司 | 亡くなった二人の師匠について語る

堀口恭司が亡くなった二人の師匠について語る

天国の2人の師匠のため堀口は常に限界に挑み続ける

堀口恭司のコメント

 なぜ、そこまで自分を追い込んだのか。8月にインタビューした際の堀口の言葉が浮かぶ。普段米フロリダにある名門「アメリカン・トップチーム」で練習する堀口は、元UFCフェザー級王者マイク・ブラウンコーチら優秀なスタッフに支えられている。だが、彼らとは別に、今も“目”を感じる2人がいる。昨年7月に他界した空手の師匠二瓶弘宇さんと、同9月に亡くなった総合格闘技の師匠山本“KID”徳郁さんだ。

2人がこの世を去り1年がたつが、「アメリカにいたので、亡くなったという感じがしない。いい意味で悲しくない。会いたいなとも思いますけど、どっかにいるんじゃないかな」。2人の存在がより近くに感じられるようになったと話していた。「これをしたら怒られる、練習しなかったら怒られるとか、いつも思います」。常に口にする「格闘技界を盛り上げる」ため、「強くなる」ため。そして、師匠に対して恥じない姿であるため。必死に修業に励み、故障してしまった堀口を責めることはできない。

夢がまだある。「もっと格闘技を人気にして、少しでも多くのこどもたちに見せたい。格闘技を通じて、人の痛みをわかる大人になってほしい」。目指すのは、自分が少年時代にK-1、PRIDEを見て体感した格闘技ブームの再来だ。

試合ができる状態までどれだけ時間がかかるのか、現段階では分からない。「新たに、強くなった堀口恭司をお見せできるように」。その言葉を信じ、あの笑顔がリングに戻ってくるのを待つ。