青木真也がDREAMのファイトマネー未払いについて語る
かつて格闘技シーンが不況に喘いでいた頃、試合を終えてもファイトマネーが支払われなかったことが何度もあった。具体的にはDREAMに出場していた時期の終盤、2010年前後の頃である。
お金がもらえなければこちらも困ってしまうから、興行主催者に何度も催促をしに行くことになる。すると最初のうちは、「申し訳ない」「近いうちにどうにかするから」と低姿勢に対応されていたものが、最後のほうは「払ってくださいよ」とお願いするこちらに対し、「こっちもお金がないんだよ」「払いたくても払えないんだ!」と立場が逆転。見事な開き直りぶりに、なすすべもなく引き返さざるを得ないことがたびたびあった。
こうなると、ないものを無理やり引っ剥がすことはできないから、こちらも打つ手はない。だから「せめて1万円でも2万円でも」と、一部だけでもいいから払ってほしいと言うと、「1万円か……。しょうがねえな、ほら」となけなしの札を手渡されたりする。
この時、僕は憤慨や呆れを通り越して痛感したものだ。「何も持ってないヤツって、もしかすると最強なんじゃないか――」と。
のちに、RIZINに上がっていることから分かるとおり、すでに解決済のことを小金を稼ぐために、いつまでもネチネチと言い続けるのもどうかと思う。
FEGが財政難の時期にやった自演戦のギャラを試合十日後とかかなり早い時期に青木が満額受け取ってたのは覚えてる。
今になってなぜこんな昔話を蒸し返すのか、語り手が語り手なだけに話半分で聞く必要がありそうだ。