WHOが世界中からサイバー攻撃された結果、ウイルス感染
世界保健機関(WHO)は23日、サイバー攻撃により職員らの電子メールアドレスとパスワードが今週、ウェブ上に大量流出した。
新型コロナウイルスの感染が拡大する中、WHOへのサイバー攻撃は急増しており、
流出したのはWHO職員らの約450アドレスと、新型ウイルス対策に従事する数千の外部関係者のアドレス。このほか、WHOに成り済まし、寄付を求める「振り込め詐欺」も横行している。
WHOのマリアーノ最高情報責任者(CIO)は声明を出し、情報保護について「常に重要だが、新型ウイルスのパンデミック(世界的流行)下ではなおさらだ」と強調。被害に頭を抱えている。
アメリカ「WHOは金を出して欲しければテドロスを辞めさせろ」
世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長は22日、新型コロナウイルス感染症対応に不満を持つトランプ米政権がWHOへの資金拠出停止方針を示したことについて「米国が再考し、再びWHOの仕事を支えてくれることを望む」と述べ、翻意を呼び掛けた。
米与党共和党の一部議員は、資金拠出再開の条件としてテドロス氏の辞任を要求。これに関しテドロス氏は記者会見で「人の命を救うという神聖な仕事に、これからも昼夜問わず取り組む」と強調し、辞任の考えはないとした。
WHO「新型コロナウイルスは武漢の研究所から流出したものではない」
世界保健機関(WHO)のファデラ・シャイーブ報道官は21日、新型コロナウイルスが中国・武漢のウイルス研究所から流出したとの疑惑について、「科学に基づいて行動するWHOの立場として、武漢の研究所の可能性はないとみている」と記者団に述べた。
シャイーブ氏は、「客観的な証拠はこのウイルスが動物に由来するもので、研究所で誰かに細工されたものではないことを示している」と語った。ウイルスが武漢の研究所から流出したとの疑惑は、米FOXニュースなどが報じているが、中国側は否定している。