元ヘビー級王者マイク・タイソン vs 元世界4階級制覇王者ロイ・ジョーンズJr.
ボクシング元世界ヘビー級王者マイク・タイソン(54)-元世界4階級制覇王者ロイ・ジョーンズJr.が「50億円マッチ」になる可能性が出てきた。
28日に米ロサンゼルスで両者はエキシビション8回戦で拳を交える。ヘッドギアなし、KOなし、1回2分、採点ありという特別ルールながらも、タイソンの15年ぶりとなるリング復帰、ジョーンズJr.とのレジェンド対決。
ファイトマネーとして、それぞれが日本円で約10億円を得る
タイソン、ジョーンズJr.はエキシビション戦のファイトマネーとして、それぞれが日本円で約10億円を得ると予想されている。さらにPPV販売から得られた収益は両者が50%ずつ受け取る契約だ。現時点でそれぞれが日本円で約28億円以上を手にする可能性があると予想。両者あわせた報酬は50億円を超えそうな勢いになっているという。
数字はウソをつかない。このファイトが嫌われているなら、こんな数字にはならない。
タイソンはPPV先行販売で最高記録を更新したという報道に上機嫌になっている。自らのツイッターで「数字はウソをつかない。このファイトが嫌われているなら、こんな数字にはならない。試合の土曜日を指折り数えている。ロイ・ジョーンズJr.が準備できているといい」と投稿。15年ぶりのリングに向け、ボルテージを上げていた。
タイソンのパンチ力は450キロ
タイソンのパンチの破壊力について、スポーツドクターらが分析。グランドピアノで殴られるような破壊力であると証言。
大手ブラジル紙グローボによると、スポーツトレーニングのドクターとなるイリネウ・ロツコ氏は「へビー級のボクサーは450キロに相当する衝撃で対戦相手の顔面を殴ることができる。これは公表された平均値だ」と解説。特にタイソンのパンチ力について「常にその数値をはるかに上回るだろう」と強調した。グランドピアノの総重量に相当する450キロ以上のパンチになるとの見通しを明かした。
人間の脳は自然に老化するので重傷を負う可能性が高い
両者合わせて計105歳となる対決には、ヘッドギアなしというルール。このパンチの破壊力を想定し、神経内科医のレナート・アンギンナ氏はタイソン、ロイ・ジョーンズJr.のリスクについて説明。同紙によると、同氏は「人間の脳は自然に老化するので重傷を負う可能性が高い。54歳と20歳で打撃を受けるリスクは違い、はるかに深刻だろう」と警告したと伝えた。
タイソン自らも「これまで以上に肉体的、精神的に良くなっている」と好調をキープしていると主張。ミットを担当するブラジル人トレーナー、ラファエル・コルデイロ氏も「54歳のタイソンのパンチには殺傷能力がある」とも明かしていた。
タイソンが追悼「神の手、マラドーナは去りました」
60歳で亡くなったサッカーの元アルゼンチン代表ディエゴ・マラドーナ氏を追悼。
86年にマラドーナ氏がメキシコW杯でアルゼンチンを2度目の優勝に導き、タイソンもデビュー28連勝でWBC世界ヘビー級王座を獲得した経緯もあり「神の手、マラドーナは去りました。86年に私たちは両方ともチャンピオンシップに勝った。ずっと私たち2人は比較されてきた。私のヒーローの1人であり、友人でした。とても尊敬していた。大いに惜しまれることだろう」と追悼した。
タイソンは05年6月、ケビン・マクブライド戦で棄権による6回終了TKO負けを喫した後に現役を引退したが、28日(日本時間29日)に米ロサンゼルスで元世界4階級制覇王者ロイ・ジョーンズJr.(51)とのエキシビション8回戦でリング復帰することになっている。