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ボクシング | 井岡一翔「ひどい仕打ちを受け」

JBCから直接謝罪はまだなし

ボクシングWBO世界スーパーフライ級王者井岡一翔が日本外国特派員協会で会見した。

昨年のV2戦後のドーピング騒動で潔白となったが、日本プロボクシング協会に上申書を提出済み。9月1日に東京で予定の次戦を控え、日本ボクシングコミッション(JBC)の早急な対応、決着を求めた。

 

井岡一翔「人生が終わるのではという気持ちになった。」

井岡は「ひどい仕打ちを受け、人生が終わるのではという気持ちになった。形式的謝罪で終わらせたくない」とまず声明を読み上げた。検体が警察に提供されたことに「悪意を感じる」。水に流して未来へ進めばという問いには「王者としては未来を目指して進んでいく。仕事でもあり別。水に流したり、忘れることはできない」と答えた。

同席の服部弁護士は「内容を伴った謝罪をJBCと協議中」と、直接謝罪はまだ受けていない。上申書では役員の退任、情報リークの原因追及、検査体制整備、謝罪と名誉回復を要望している。V3戦はWBO指令の同級2位フラシスコ・ロドリゲスJr.(27=メキシコ)が相手となる。井岡は「日本でも海外でも最善を尽くしてやるだけ」。服部氏は「試合に集中するために早期に決着をつけ、この問題から離れさせたい」と話した。

 

井岡一翔「形式的な謝罪では終わらせたくありません」

私は禁止物質を接種していなかった。JBCのミス、ずさんな尿検体の管理が原因でドーピング違反という誤った結果が生じたという起こってはいけない事実があきらかになってから1カ月以上たちました。

それから今日までの間に新聞や雑誌のインタビューを受け、警察による捜査がなされた状況、調査の内容、私の精神状態、心境について話をしてきました。私がどんなにひどい仕打ちを受けたか伝えたかったからです。

JBCの理事長はオンラインの会見で、私に対して直接謝罪をしたいと言っていましたが今日にいたるまでその謝罪は実現していません。

私は人生が終わるのではないかという気持ちになりました。JBCが謝罪しました。だからこの問題は解決しましたの姿勢では困ります。形式的な謝罪では終わらせたくありません。

今回、私がたまたま対象者でしたが、ほかの選手が嫌疑をかけられる可能性は十分にありました。このような選手が二度とあらわれないようきっちり対応してほしいです。

井岡の騒動経緯

4月26日 昨年大みそかの防衛戦で採取した井岡の尿検体に大麻や違反薬物が検出されたと一部の週刊誌が報道

同27日 JBCが井岡の薬物に関して倫理委員会で調査、審議中と発表。井岡事務所は大麻使用や違法薬物の摂取を全面否定

5月1日 井岡と対戦した田中が所属する畑中ジムはJBCに質問状を送付したと発表。「井岡選手のドーピング問題に関してJBCに対して大変疑念を持っている」と質問状を内容証明書で送付

同15日 畑中ジムの畑中会長が会見。8日にJBC側から回答を受け取ったとし、内容は「すべて納得できないもの」と不満をあらわに

同19日 JBC永田理事長らが会見し、倫理委員会の審議、調査の答申を発表。検査体制の不備を踏まえ「違反はなかった」と結論。処分せず、検査体制や情報管理の不備も認め、井岡や田中に謝罪。井岡も会見し「潔白が証明できた。今の体制で続けていくのは怖い」と発言

同20日 JBC発表を受け、田中は「混乱を招いたことは非常に残念」、畑中会長も「JBCの関係者はしかるべき責任をとるべき」と声明発表。JBCは公式サイトで報道各社に向け、おわび文書を発表

同28日 JBCが公式サイトで2度目のおわび文書を掲載

同31日 井岡の所属先Ambitionジムが日本プロボクシング協会に上申書を提出。役員退任のほか検査結果など個人情報がマスコミに漏れた原因の追及、国際基準に準拠したドーピング規定の整備、井岡と、対戦した田中恒成(畑中)への謝罪と名誉回復措置を要望した。

井岡一翔「不安の中でやるべきではない」

東京五輪開催についても、質問を受けて言及「五輪を目指した選手として、選手はやりたくないと思う。スポーツの一番の祭典。感動を与え、心を動かせるが、世界を巻き込んでいる状況。やる側も見る方も不安の中でやるべきではないと思う」と、中止の考えを示した。

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