母親「うちの子が帰ってこない」朝から保育園送迎バス内に放置され熱中症で死亡
福岡県中間市中間2の私立双葉保育園で、駐車中の送迎バス内に1人でいた園児の倉掛冬生(とうま)ちゃん(5)がぐったりしているのを園職員が発見した。冬生ちゃんの意識はなく、搬送先の病院で約1時間半後に死亡が確認された。
福岡県警折尾署によると、脱水症状の疑いがあり、気温の上がった車内で熱中症になったとみられる。目立った外傷や着衣の乱れはなかった。同署は詳しい死因を調べるとともに、園関係者から当時の状況などを聴いている。
同署によると、冬生ちゃんが帰りのバスから降りてこないため母親が問い合わせ、園職員が施設内を探したところバス内で冬生ちゃんを見つけた。車内には冬生ちゃんのバッグもあった。バスは登園用で、帰宅時に使うバスと別の車両だったという。登園時に冬生ちゃんをバスに乗せた運転手は同署の聞き取りに「(冬生ちゃんは)降りたと思っていた」と話しており、詳しい経緯を調べている。
バスを運転していたのは40代の女性園長
付き添いの職員は無し
冬生ちゃん「園長先生(バス運転手)に嫌われないようにちゃんとしなきゃ」と度々口にしていた
冬生ちゃんは園での様子を楽しそうに話してくれていた。「きょうはスイカ取りに行ったよ」「ひらがな書けたよ」――。友達とも楽しく過ごしているようだった。
しかし、度々「園長先生に嫌われないようにちゃんとしなきゃ」と口にするのは気になっていた。「本当は預けたくなかったが仕事があって仕方なかった。預けてしまった私のせいだ」。母親は涙ながらに自責の言葉を繰り返した。
慌てて走って園に着くと、病院に搬送されたと伝えられた。
園長は「冬生君が寝ていたから気づかなかった。ごめんね」と話したという。寝ていたから気づかなかった
> 気づかなかったのに何で寝てたってわかったんだろう?
朝の迎えのバスを運転した40代の女性園長が「(乗っていた)園児を降ろした後に施錠した」と説明していることが30日、捜査関係者への取材で分かった。降車の確認が不十分で、男児が長時間閉じ込められた可能性がある。
冬生君来てません
「うちの冬生は?」とたずねると、職員は「冬生君来てませんよ」。
慌てて走って園に着くと、病院に搬送されたと伝えられた。園長は「冬生君が寝ていたから気づかなかった。ごめんね」と話したという。
「その時点では、何か具合が悪い程度かと思った」
だが、病院で医師と看護師から「亡くなった」と伝えられた。