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自民党総裁選 | 岸田文雄氏が新総裁に決定 | 次期、総理大臣に

岸田文雄氏が新総裁に決定

自民党総裁選は29日、都内のホテルで投開票が行われ、第1回投票でトップになった岸田文雄前政調会長と、2位の河野太郎行革相の上位2人の決選投票の結果、岸田氏が257票と、170票の河野氏を上回り、新しい総裁に選出された。

決選投票の内訳は、岸田氏が議員票249票、党員票8票。河野氏が議員票131票、党員票39票だった。

国会議員による投票で岸田氏が1位に

この日は、午後1時から所属国会議員による投票を実施。岸田氏が議員票146票、党員票110票の計256票を獲得し、1位になった。

事前の予想では河野氏がトップになるとみられたが、議員票86票、党員票169票の計255票と、岸田氏より1票少なく、まさかの2位。河野氏は議員票で、高市早苗前総務相(60)にも敗れ、想定外の3位となった。

推薦人20人からの伸び悩みが伝えられていた野田聖子幹事長代行(61)は、議員票が34票と、予想よりも10人以上積み増し、党員票29票と合わせて計63票となった。

なおこの日の有効投票数は議員票380票、党員票382票の計762票で、過半数は382票。

河野太郎氏の国会議員票3位に報道陣驚きの声

事前の予想では河野太郎行革相がトップになるとみられただけに、会場の様子を見守るホテル内のプレスルームでは、集まった100人以上の報道陣から「ええっ」と、驚きの声が上がり、騒然となった。

特に、国会議員票で高市早苗前総務相(60)が114票と、河野氏の86票を上回ったことが分かった際には、「うわあ~」などと特に大きな驚きの声が上がった。

岸田新総裁誕生で男子御三家のラスト

岸田氏の総裁選勝利で、岸田氏の母校、私立開成高校(東京都荒川区)は、卒業生初の総理大臣誕生という悲願を達成することにもなった。

開成高校は、麻布、武藏両校とともに「男子御三家」と呼ばれる名門。麻布からは橋本龍太郎氏、福田康夫氏、武蔵には宮沢喜一氏がいるが、開成にはこれまで首相となった卒業生が出ていなかった。

自民党総裁選での決選投票で岸田、高市陣営が共闘に正式合意

自民党総裁選に立候補している岸田文雄前政調会長と高市早苗前総務相の両陣営幹部が28日夜、東京都内で会談し、決選投票で岸田氏と高市氏のどちらかが河野太郎ワクチン担当相と対峙(たいじ)することになった場合、両陣営が協力することで正式に合意した。両陣営の関係者が明らかにした。

総裁選をめぐっては、3氏と野田聖子幹事長代行のいずれも1回目の投票で過半数を得られず、上位2人による決選投票に進むとの見方が強まっている。

関係者によると、岸田氏と高市氏の両陣営幹部は、河野氏の年金政策やエネルギー政策などが不安定だという問題意識を共有した。総裁選後に控える衆院選や来年の参院選に向け、「政権の安定性」を重視する観点から共闘することを決めた。