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チコちゃんの「なんで?」に文化人類学者が本気で怒る

チコちゃんの「なんで?」は最悪の愚問である…

NHKの人気番組「チコちゃんに叱られる!」について、「チコちゃんの『なんで?』という問い。あれは『最悪の悪問』だ」と指摘したツイートが話題を集めた。投稿主である愛知県立大学の亀井伸孝教授は「私の専門とする文化人類学では、一つの原理によって一つの答えを押し付ける姿勢を厳しく反省し、自己批判してきた。チコちゃんも同じ問題を抱えている」という――。

筆者はTwitterにひとつの投稿を行った。

『チコちゃんの「なんで?」という問い。いつ聞いても、あれは「最悪の悪問」だと思います。
「なぜ」という理由・原因を究明する問いは、「どのレベルの説明に帰着させるか」を想定しておかなければ答えようがないからです。逆に言えば、説明レベルの設定のしかたによって、何通りもの答えがありえます』

『動物行動学者ティンバーゲンが、「四つのなぜ」という有名な理論的整理を行っています。
動物の行動について「なぜ」を答える上で、至近要因、究極要因、発達要因、系統進化要因の四つの説明方法があると。
どれに着目するかによって、「なぜ」の答え方はまるで違ってきます』

『チコちゃんは、そういう論理的思考の枠組みをすっ飛ばし、前提もなしに「なぜ」の唯一解を要求して、相手を罵倒する。
無知で尊大で傲慢です。およそ知的な態度ではありません。
まあ、5歳なんだから。まずは偉ぶらずに学校に通い、本を読んで、冷静な知的分析の手法を学んだ方がいいのではと思います』

NHKの番組「チコちゃんに叱られる!」に見られる問題のひとつを指摘した投稿であったが、非常に多くの反響を得る結果となった。その反響を見た本サイトの編集者からの依頼を受け、この短文に込めた問題提起をやや詳しく解説する本記事を執筆する運びとなった。

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